「今日いきなりLINEが送信できなくなった」「メッセージは受信できるのに、こちらからは送れない」「電話も発信できない」——そんなトラブルに見舞われている方が急増しています。
2025年12月に入ってから、このような症状を訴えるユーザーがSNS上で急増しており、多くの方が困惑している状況です。この記事では、LINEで送信だけができなくなる原因と、今すぐ試せる対処法について詳しく解説していきます。
今何が起きているのか?2025年12月のLINE不具合の実態
2025年12月1日頃から、全国的にLINEの不具合報告が相次いでいます。X(旧Twitter)などのSNSでも「LINEが使えない」「メッセージが送れない」といった投稿が急増し、一時トレンド入りするほどの話題となりました。
特に多く報告されている症状は以下の通りです。
- メッセージの受信はできるが、送信ができない
- LINE電話を受けることはできるが、発信ができない
- 「正常に処理できませんでした」というエラーが表示される
- トーク画面が開けない、アプリがフリーズする
- 送信ボタンを押しても矢印マーク(↖)が消えない
特に「受信はできるのに送信だけできない」という症状は、多くのユーザーを困惑させています。相手からのメッセージは届くため、完全な通信障害とは違う挙動を示しているのが特徴的です。
LINEが送信できない主な原因
今回の不具合には、いくつかの原因が複合的に絡んでいると考えられています。順番に確認していきましょう。
原因1:古いLINEバージョンのサポート終了
今回の不具合の最大の原因として挙げられているのが、LINEの古いバージョンに対するサポート終了です。
LINE公式は2025年11月4日をもって、スマートフォン版LINEアプリのバージョン13.20.0以下のサポートを終了しました。そして12月1日のタイミングで、サーバー側が古いバージョンからのアクセスを本格的にブロックし始めたと分析されています。
つまり、LINEアプリを長期間アップデートしていなかった場合、突然サービスが利用できなくなってしまったということです。「受信はできるが送信できない」という症状は、まさにこのサーバー側の制限によって引き起こされている可能性があります。
原因2:スマートフォンのOS(オペレーティングシステム)が古い
LINEアプリだけでなく、スマートフォン本体のOSが古い場合も問題が発生します。
2025年12月時点でLINEが推奨している動作環境は以下の通りです。
- iPhone:iOS 15.0以上
- Android:Android 8.0以上
これらの条件を満たしていない端末では、LINEの最新版をインストールすることができず、結果としてサービスが利用できなくなってしまいます。
特に古いiPhone(iPhone 6以前やiPhone SE第1世代など)やAndroidスマートフォンを使用している方は、OSのアップデート自体ができない場合があり、根本的な解決が難しいケースもあります。
原因3:一時的な通信障害・サーバー障害
LINE側のサーバーに一時的な負荷がかかったり、通信障害が発生したりすることで、送受信に問題が生じることもあります。
2025年12月1日には、全国的なLINE通信障害が報告されており、東京を含む関東地方、大阪や広島などの近畿・中国地方、札幌を中心とした北海道などで特に影響が集中していました。
このような場合は、ユーザー側でできることは限られており、基本的にはLINE側の復旧を待つしかありません。
原因4:通信環境の問題
Wi-Fiやモバイルデータ通信が不安定な場合も、LINEの送信ができなくなることがあります。特に以下のような状況では注意が必要です。
- Wi-Fiの電波が弱い場所にいる
- モバイルデータ通信がオフになっている
- 機内モードがオンになっている
- 通信速度制限がかかっている
原因5:LINEアプリやスマートフォン本体の一時的な不具合
アプリやスマートフォンが長時間起動し続けていると、メモリの問題などで一時的な不具合が発生することがあります。これは再起動によって解消されることが多い問題です。
今すぐ試せる対処法【優先度順】
ここからは、LINEが送信できない問題を解決するための対処法を、優先度の高い順に紹介していきます。
対処法1:LINEアプリを最新版にアップデートする
まず最初に試していただきたいのが、LINEアプリのアップデートです。前述の通り、古いバージョンのLINEはサポートが終了しているため、最新版にすることで問題が解決する可能性が高いです。
iPhoneの場合
- App Storeを開く
- 右上のプロフィールアイコンをタップ
- 下にスクロールしてLINEを探す
- 「アップデート」ボタンがあればタップ
Androidの場合
- Google Playストアを開く
- 右上のプロフィールアイコンをタップ
- 「アプリとデバイスの管理」を選択
- 「利用可能なアップデート」からLINEを探してアップデート
現在のLINEアプリのバージョンは、LINEアプリ内の「設定」→「LINEについて」から確認できます。バージョンが13.21.0以上であれば、最新版として問題ありません。
対処法2:スマートフォンのOSをアップデートする
LINEアプリをアップデートしようとしても「iOS 17.0以降が必要です」などと表示されてアップデートできない場合は、スマートフォンのOS自体を更新する必要があります。
iPhoneの場合
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「ソフトウェア・アップデート」をタップ
- アップデートがあれば「ダウンロードしてインストール」をタップ
Androidの場合
- 「設定」アプリを開く
- 「システム」または「ソフトウェアアップデート」をタップ
- 「システムアップデート」をタップ
- アップデートがあれば実行
ただし、古い機種ではOSのアップデート自体ができない場合があります。その場合は、後述する「Appを取り除く」方法を試すか、機種変更を検討する必要があります。
対処法3:LINEアプリを再起動する
シンプルですが効果的な方法です。LINEアプリを一度完全に終了させてから、再度起動してみてください。
iPhoneの場合(iPhone X以降)
- 画面下から上にスワイプし、画面中央で指を止める
- 起動中のアプリ一覧が表示される
- LINEの画面を上にスワイプして終了
- 再度LINEを起動
iPhoneの場合(iPhone 8以前)
- ホームボタンを2回押す
- LINEの画面を上にスワイプして終了
- 再度LINEを起動
Androidの場合
- 画面下の□ボタン(タスクボタン)をタップ、または画面下から上にスワイプ
- LINEの画面を上にスワイプして終了
- 再度LINEを起動
対処法4:スマートフォン本体を再起動する
アプリの再起動で解決しない場合は、スマートフォン本体を再起動してみましょう。多くの一時的な不具合は、端末の再起動で解消されます。
iPhoneの場合 電源ボタンと音量ボタンを同時に長押しし、「スライドで電源オフ」をスライドして電源を切ります。その後、電源ボタンを長押しして再起動します。
Androidの場合 電源ボタンを長押しし、表示されるメニューから「再起動」をタップします。
対処法5:通信環境を確認・改善する
通信状態に問題がないか確認してみましょう。
- Wi-Fiを一度オフにしてから再度オンにする
- Wi-Fiからモバイルデータ通信に切り替えてみる
- 機内モードを一度オンにしてから再度オフにする(通信のリフレッシュ)
- 電波状態の良い場所に移動する
ブラウザアプリでインターネットに接続できるか確認することで、通信状態の問題かどうかを切り分けることができます。
対処法6:LINEのキャッシュを削除する
LINEアプリに蓄積されたキャッシュデータが原因で不具合が発生することもあります。キャッシュを削除しても、トーク履歴やアカウント情報は消えませんのでご安心ください。
LINEアプリ内での削除方法
- LINEのホーム画面で右上の歯車アイコン(設定)をタップ
- 「トーク」をタップ
- 「データ削除」をタップ
- 「キャッシュデータ」にチェックを入れて削除
対処法7:「Appを取り除く」機能でLINEを再インストールする(iPhoneのみ)
iPhoneユーザーの方で、上記の方法で解決しない場合は、「Appを取り除く」機能を使った再インストールが効果的だと報告されています。
この方法は、LINEのトーク履歴やデータを保持したまま、アプリ本体のファイルだけを一時的に削除して再インストールする機能です。
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」→「iPhoneストレージ」をタップ
- アプリ一覧から「LINE」を探してタップ
- 「Appを取り除く」をタップ
- 処理完了後、「Appを再インストール」をタップ
この方法により、キャッシュのクリアと強制的なアプリ更新が同時に行われ、問題が解消されたという報告が多数上がっています。
どうしても解決しない場合の選択肢
上記の対処法をすべて試しても問題が解決しない場合は、以下の選択肢を検討する必要があります。
LINE側の復旧を待つ
大規模な通信障害やサーバー障害の場合は、ユーザー側でできることは限られています。LINE公式のX(旧Twitter)アカウントやヘルプページで障害情報を確認し、復旧を待ちましょう。
PC版やiPad版LINEを代替手段として使用する
スマートフォン版LINEが使えない間、PC版やiPad版のLINEを緊急連絡手段として活用することができます。同じアカウントでログインすれば、トーク履歴も同期されます。
機種変更を検討する
OSのアップデートができない古い機種を使用している場合は、残念ながら機種変更を検討せざるを得ません。LINEは日常生活に欠かせないツールとなっているため、サポート対象外の機種を使い続けるのはリスクが高いと言えます。
機種変更の際は、事前にLINEのトーク履歴のバックアップと、アカウント引き継ぎの設定を行っておくことを忘れないでください。
今後のためにやっておきたい予防策
今回のようなトラブルを防ぐために、日頃から以下の点を心がけておくことをおすすめします。
定期的にアプリとOSをアップデートする
LINEアプリやスマートフォンのOSは、セキュリティ対策や機能改善のために定期的にアップデートが提供されています。自動アップデートを有効にしておくか、週に一度はアップデートがないか確認する習慣をつけましょう。
トーク履歴のバックアップを定期的に行う
万が一のトラブルに備えて、LINEのトーク履歴は定期的にバックアップしておきましょう。iPhoneならiCloud、AndroidならGoogleドライブにバックアップすることができます。
LINE以外の連絡手段も確保しておく
LINEだけに頼らず、電話番号やメールアドレス、他のメッセージアプリなど、複数の連絡手段を確保しておくことが大切です。緊急時にLINEが使えなくなっても、他の手段で連絡が取れるようにしておきましょう。
まとめ
2025年12月に発生している「LINEが送信できない」問題は、主に古いバージョンのLINEアプリに対するサポート終了が原因と考えられています。
まずはLINEアプリとスマートフォンのOSを最新版にアップデートすることを試してください。それでも解決しない場合は、アプリや端末の再起動、キャッシュの削除、「Appを取り除く」機能の利用など、順番に対処法を試してみましょう。
突然LINEが使えなくなると焦ってしまいますが、落ち着いて一つずつ確認していけば、多くのケースで問題を解決することができます。
日頃からアプリとOSのアップデートを心がけ、トーク履歴のバックアップも忘れずに行っておくことで、今後のトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
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